手入れの仕方
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※お電話の際には必ず「グローブの件で」とお伝えください。
グラブはお手入れをしないとあまり長く使えません。しかしきちんとお手入れをしていると何年も使う事ができます。上手な選手のグラブを見ると綺麗に手入れされてますよね。お手入れをすることによってグラブの寿命も持ち、愛着が沸き、その分必ずプレーにも良い影響をもたらします。近年野球道具も値上がりしてきています。高価なグラブ、親から買って頂いたグラブ、大事に大事にしましょう。
お手入れの基本は汚れ、汗を落とし、保革する事です。お子様にもできます。
グラブ手入れの本質が理解出来ていればオイル等は一番安価なもので十分です。
ひとつずつ書いていきますのでやってみましょう!
用意するもの:豚毛ブラシ、タオル、グラブオイル、まずはこの3つを揃えましょう。
まずグラブの汚れ落としですが、グラブに付く汚れは砂土、石灰、汗になります。
・砂土は運動場の土より球場の黒土が粒子が細かく革の目に入りやすくので手入れを怠るとどんどん汚れ落としが困難になってきます。
・石灰はポジションにもよりますが、特にキャッチャーが付きやすいです。砂土と同じ処理の仕方で構いません。
・グラブは手にはめる道具なのでどうしても汗が付きますが、グラブ手入れはこの汗落としが一番重要になります。
革は塩分(汗)に弱く、グラブに汗を吸って乾燥、汗を吸って乾燥を繰り返すと革がバリバリになって割れてきて、破れます。グラブの内部がひび割れしているグラブは良く見かけます。特に薄い革を使用しているヘリ革は破れ易いです。同時に青春の香りが激しくなってきますね (笑)
この事を意識してお手入れされるとかなりグラブが長持ちし、気持ち良くプレーできますよ。
1.ブラッシング
まず豚毛ブラシでどんなに頑張ってもこれ以上汚れが落ちないと言うところまで、これでもかと言うくらいとことん渾身のブラッシングしてください。同時に肩のインナーマッスル強化になり投球障害予防にもなりますのでとことんやりましょう。ハブラシよりも豚毛ブラシの方が先端が細く、砂土を掻き出しやすいです。
慣れてくれば馬毛ブラシ、ヤギ毛ブラシ、パキンブラシなど使い分けが出来ますが、まずは豚毛ブラシひとつで十分です。
2.水拭き
「グローブとか革って水つけたらダメって聞いたけど」グラブの型付け時にお湯や水につけるやり方もあります。革靴磨きも仕上げで水を使う事もあります。適切な処置をすれば問題ありません。
ブラッシングが終わったら、タオルを水で濡らして硬く絞りグラブ全体、特に汗が良く付着した内部(平裏、指袋、指掛け紐、ムートン)、ヘリ革をしっかり拭きあげて下さい。
これも慣れてくればタオルに含ませた水の加減も出来ますが(慣れないとシミの原因にもなります)、まずは硬く絞ったタオルでやりましょう。硬く絞ってやると乾燥もすぐしますので次の作業が始めやすくなります。
乾燥しましたらまたここで砂土が浮いてきてますので、また1.の渾身のブラッシングをしましょう。
これで落ちなかった汚れをクリーナーやローションで落としますが、酷い汚れの場合は部分的にオイルを入れてクリーナーを使用すると落としやすいですよ。
3.保革
グラブは革製品です。牛が生きてる間は新陳代謝をおこしていますが、革になってしまってからはオイルを浸透させて革質を維持させていかなければなりません。
水拭き、乾燥後はオイルも同時に少し抜けています。その分も考慮しながら薄く全体に塗りますが、ポケットの捕球で擦れた部分やダイビングキャッチして擦れた背面部分、薄い革のヘリ革はオイルが入り易く抜けやすいので少し多めに擦りこんで下さい。
捕球面、指先など、革が擦れてオイルが抜けてパサついた時(毛羽立ってる状態)に摩耗し易くなりますので、擦れてしまった所とヘリ革はこまめに保革しましょう。
この時に重要なのが内部です。意外と手を入れる部分(平裏、指袋)にオイルを塗った事がない方が多いようです。内部も同じ革ですので、汚れ、汗を落としたらオイルもしっかりと入れましょう。
修理も内部の方が大変になり、その分時間も費用もかさみます。内部もしっかりと!
オイルを入れたらしばらく置いて、全体を乾拭きして余分なオイルを落とします。
この後にまた1.の渾身のブラッシングをやるとツヤがでてピカピカになりますよ。
4.保管
グラブの維持には保管方法も重要です。まずグラウンドでも室内でも置く時は必ずポケットを下にして伏せた状態で置いて下さい。もしくは指先を下に向けて指先で立った状態で置いて下さい。背面を下にして置くのは絶対にNGです。ポケットが潰れて確実にボールが捕りづらいグラブになります。
移動の際には、グラブにボールを挟み(グラブの種類や型によってはボールを2つ入れた方が良い場合がありますがお好みに合わせて下さい)グラブ袋に入れて移動して下さい。
帰宅されましたら必ずグラブを袋から出し、風通しの良い所に伏せて置いて下さい。袋に入れっ放しは型崩れになり、汗の付着から菌が繁殖しカビ、悪臭の元になります。
グラブだけではなく革製品は色落ちがします。太陽の紫外線はもちろん、蛍光灯の光でも色落ちはします。
一番の保管場所は光が全く入らず風通しが良い所ですが、それはなかなか難しいのでまずは風通しの良い所に置きましょう。
大人の方で車のトランクが野球やゴルフの道具置き場になってる方もいらっしゃいますが、真夏の車内にグラブの放置はできればお止め下さい。フニャフニャになってしまう可能性があります。
5.雨でグラブが濡れてしまった時
基本屋外スポーツの為に雨の中、もしくは雨上がりでグラウンド状態が良くない状況での試合があったりもします。その後のグラブは濡れて泥だらけの状態です。このような時は水分を含んだ泥をタオルで拭ってしまうと革の目に泥を押し込んでしまいますので、グラブを振って泥を落とし、乾燥してからブラッシングをすると泥シミができにくくなります。その後は上記の流れでお手入れしてください。
6.お手入れ後書き
グラブでも野球道具だけではなく道具は何でも(車でも家でも)手入れをしていかないと長持ちせずにすぐに傷み、使い心地も良くなりません。上記に基本的なお手入れ方法を書きましたが、新品の状態からこまめにお手入れをされていればこのやり方でかなり綺麗に保つことができます。グラブ使用後毎回ここまではする事もないのですが、
少なくとも使用後のブラッシングは毎回行ってください。
何でも一緒ですが汚れを放置すればするほど取れにくくなります。汚れが残ったままオイルを塗っていくのを繰り返していくと汗も抜けなくなり重い臭いグラブが出来上がってしまいます。
グラブの臭い対策の一つとして、守備手袋があります。手入れしてもなかなか臭いが取れない場合は守備手袋を練習中に数回交換すればグラブへ汗が染みこむのもかなり軽減されます。
守備手袋を好まない方ほど内部の手入れは小まめにしましょうね。
「ほぼ毎日練習とか試合で毎回手入れしてる時間がなかなか取れないなあ」と言う方もいらっしゃるかとは思います。練習後の5分でも3分でも良いのです。友達と雑談でもしながら共に成長して行ってるグラブに感謝しながら労わってあげれば必ずここ一番でのプレーをする事が出来ます!
食後の歯磨きと一緒でプレー後のブラッシングも野球人であればすぐに習慣化しますよ。